ケガの痛みとは異なる神経痛。
突然ずきーんと鋭い痛みが走ったり、ちくちく、ジンジン、ピリピリ、ズーンとしたような痛みが続いたり、しびれるような場合もあります。
【神経痛とは】
神経痛は、体全体を網の目のように巡っている、各末梢(まっしょう)神経が走る領域に痛みがでるもので、
神経が圧迫された場合や、炎症などの刺激を受けたときに起こります。
または、ウィルスによって神経が傷ついた結果、起こると言われます。
痛みがひどければ、状況確認のためまず整形外科を受診することをおすすめしますが、
回復には、西洋医学のほかにも、漢方薬や鍼灸、整体、温熱療法、運動療法など、様々な良い方法がありますので、自分に合ったものを、いくつか取り入れるといいですね。
慢性的な神経痛は根本原因が複雑になっている場合が多いので、2~3の方法を継続的に行うと効果が上がりやすいです。
【基本的なケア方法】
骨格の問題は専門家へ相談しつつ、筋力をつける運動も取り入れながら、日々手当てでセルフケアしていくと、すごくスムーズに回復していきますので、おすすめします。
激痛時や、熱をもって炎症している時は、安静にして少し冷やしてもよいですが、
慢性的な痛みには、出来る範囲で動いて筋肉をほぐすことと、
患部に溜まった痛みを出す物質を排出し、必要な栄養素が運ばれ細胞を修復できるよう、温めて血流をよくすること。
・・・ですので、筋肉をゆるめ、血流を促進し、自然治癒力を活性化し細胞の修復を助ける、手のひらの力を使うことも絶賛おすすめなんです。
また、過度のストレスは体を緊張させ、血流を滞らせ筋肉をかたくします。
体温や呼吸、血流を調節する自律神経も乱れますので、リラックスの時間を確保することも回復には重要です。
精神的な安らぎ、リラックスをするにも、手のひらのエネルギーは役立ちます。
★手当てする
では、代表的な神経痛に関して、具体的な手当ての箇所をご紹介しますね。
神経痛は、痛みを感じる部分と、痛みが生じる原因となっている部分が違う場合が多いので、手当てするポイントに注意しましょう。
痛いところというよりも、患部を走っている神経に沿って、圧迫、炎症、傷ついている神経の部分に手当てをします。
そして、講習を受講された方は、手当てした時に感じる体からの反応を頼りに、ベストポジションを探ります。
1、坐骨神経痛
お尻から太もも、ふくらはぎにかけて後面に痛みやしびれが走る症状が坐骨神経痛。
腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
といった背骨の障害や
梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)
に代表される、筋肉の凝りかたまり
全身のバランスの乱れや歪み、
その他、腫瘍ができるなどによって、神経が圧迫、損傷されることで引き起こされます。
坐骨神経は、腰椎(腰付近の背骨)からお尻を通って、太ももの裏、ふくらはぎ、足先まで続く長く、太い神経。
体からの反応を手のひらで感じ取れる受講生の方は、
腰椎から お尻の真ん中の骨・仙骨付近、また痛みが出ている側のお尻全体、太ももの裏、膝、ふくらはぎ、足首とまんべんなく手当てしていって、
一番反応が激しいところを中心に、手当てしましょう。
あまり反応が分からない場合は、足に痛みが出ているとしても、最大の手当てポイントは仙骨とお尻まわり。
仙骨(お尻の真ん中の骨)
仙骨は腰回りの血流改善に、非常によいポイントです。お尻の筋肉も緩んできます。
お尻のえくぼ付近
ツボもあるので、痛くない程度にグーをつくってグリグリと押したりしてもよいです。
他、太ももの裏の筋肉(ハムストリング)も固くなりやすいので、お尻に手当てをした後太ももにも手当てするといいでしょう。
太もも
真ん中のくぼむラインから、外側を重点的に。
その他は、お尻からもも、ふくらはぎ、足先まで、まんべんなく手を当てていって、一番反応を感じるところに手当てして重点的にエネルギーをおくりましょう。
ヘルニアなど腰椎に障害がある場合は、その部分に手当てをします。
セルフケアだと手が届きにくいですが、遠隔ヒーリングを習った方は、自分で自分に遠隔で手当てすると便利です。
しばらくすると神経が沈静化し、血流がよくなり痛みが緩和してきます。
2、肋間(ろっかん)神経痛
背中から胸、脇腹付近にかけて痛みが走るのが肋間(ろっかん)神経痛です。肋骨に沿って走る肋間神経が圧迫等、刺激されて痛みが出ます。
胸椎(きょうつい)椎間板ヘルニアや肋骨の骨折、ウィルスを原因とするもののほか、原因を特定できない場合も多く、ストレスとも関係があるとされます。
片側にのみ、痛みが出やすいのが特徴です。
背骨(胸椎)や肋骨に問題があることが分かっている場合は、その骨の部分(セルフケアの場合は遠隔ヒーリングも使って)へ手当てします。
特定の骨が原因ではない場合は、
痛みがでているエリア一帯、背骨~胸までを手当てして、一番反応があるところに手当てします。反応が分からなければ、背骨付近と痛みがでている部分に手当てしてみましょう。
肋骨に沿って手当て
片手を頭の上にのせて、肋骨をカバーするような感じでやると、やりやすいかと。
じっと手当てしてもよいですが、肋骨に沿って後ろから前に撫でるようにさすってやることでも、痛みが和らぎます。
また、ストレスを感じたときに痛みが強く出る場合は、
頭や首の付け根の骨に手当てしましょう。心を落ち着け、自律神経が整うのを助けられます。
<私の経験談>
夫がかなりひどい腰椎5番のヘルニアを発症した際は、入院を勧められるほど、かすかに動くことすら激痛の状態で、精神的な打撃も相当でした。
急性期の数日間は、腰椎5番付近、およびお尻のえくぼの部分、他、痛みで苦しく眠れないので頭部に1日計3~4時間ほど手当てをしました。
すさまじい痛みの反応を手のひらに感じたほか、痛みで神経が過敏になりすぎている感じもよく伝わってきました。
本人としては、手当てしている間だけは、痛みを感じずにすみ、すーっと眠りに落ちることができていましたね。
そして、腰付近に手当てをしていると、首と足首がとても気になり、腰に負担がかかりヘルニアを発症したそもそもの原因は、首と足首への負担なのだということも手のひらが教えてくれました。
(足首は過去にひねって捻挫してから緩い、首はスマホの見過ぎ)
急性期には、ブロック注射を2回ほど打ち、その後は私の手当てとともに整骨院に通い、1か月ほどで日常生活がまあまあ送れるようになり、2か月後には特別な治療がなくても、支障なく過ごせるようになりました。
現在は、水泳など定期的な全身運動を欠かさず、ヘルニア以前よりも体の調子はよくなっています。
症状はメッセージ。ちゃんと受け取り、手当てすれば回復していきます。
こちらの手当て法、ぜひ参考にしてください。